2017年11月26日

テリー・チャンバース XTC ブラック・シーのライナーノーツの訳 ”連日のライブでXTCの腕は磨かれ優れたバンドになっていた。ブラックシーは殆どの曲をレコーディングする前に観客の前でプレイした結果、XTCというライブマシーンを的確に表すアルバムになった”

テリー・チャンバース XTC ブラック・シーのライナーノーツの訳:

”このアルバムをレコーディングした当時は、XTCはバンドの本領をフルに発揮していた頃。優れた数々の曲、観客は増え続け、僕らは少しずつ評価され始めていた”

”連日のライブでXTCの腕は磨かれ優れたバンドになっていた。ブラックシーは殆どの曲をレコーディングする前に観客の前でプレイした結果、XTCというライブマシーンを的確に表すアルバムになった”


私を含む多くのXTCファンの待望のBlack Seaの5.1版がリリースされた!サラウンドサウンドの天才スティーヴン・ウィルソンの魔術により、リミックス(リマスターではありません!)され、今月、CD&Blu-ray版で発売。

Black Sea https://burningshed.com/xtc_black-sea_cd-blu-ray#.WhprYimUMII.twitter



テリー・チャンバースには、アンディのような知的な語呂合わせ、ハッとさせられる斬新な表現や、思わずと膝を打つようなメタファーも出てこないし、デイブのように日記と記憶の力による仕様機材名や何月何日何曜日の何時に何が起こったのかを克明に記せるようなスキルがあるわけでもなく、はっきり言って文章力は無いです。無骨なところが、テリーらしくて好感持てるなあ。

Terry Chambersのライナーノーツ:

「このライナーノーツは、ブラックシーのレコーディングの思い出を要約したものであるべきなのだが、実は、そのセッションについてあまり何も覚えていないと認めるところから書き出さないといけない!
それ自体、別に悪いことではない。正直、事件と言えるようなこともなかったし。自分的には、一切問題なしのセッションだった。だから、やはり、良いセッションであったと言えるだろう。

通常、僕は何か嫌な思いをしたら覚えているので、このセッションについて、あまり記憶がないのは、何も問題もなくスムーズに行ったからに違いがない。このセッション中の嫌な日など全く思い起こせない。

デイブはドラムスアンドワイヤーズをレコーディングする直前に加入した。そのセッションを終えた彼はこのブラックシーでレコーディングに馴染み始めた。XTCはバンドの本領を存分に発揮していた。曲は優れていたし、観客のサイズは日に日に大きくなり、僕らは以前に比べ少しずつ評価され始めていた。ライブ時代、バンドが力をフルに発揮した時だった。

振り返ると、なんて言う快挙だったんだろうと気づく。あんな短い間にあれだけのことを全部やり遂げてしまうなんて。当時はどれほど凄いことなのかあまり自覚してはなかったが。あの頃は、そう言うことをするのが、全て当たり前のことだと思っていて、(難しそうなことでもいとも簡単に)”よし、やってやろう” みたいな。でも、今思えば、結構、凄ワザだった。あれだけのバンド活動の全てをやり遂げられたなんてね。アンディとコリンは、バンドの’原料’ である曲の提供もしながらやりこなしたのだから。

あの頃は、ライブの連続の上、作曲、リハーサル、レコーディングや、インタビューのプレッシャー、そして世界ツアー。僕らは永遠に止まらぬ運動を強いられていた!おかげでバンドは鍛えられたが、時には、心身ともに完全に休ませないといけないはずだ。どんなスポーツにも必ずオフシーズンが設定されているのにはちゃんと理由がある。

ところがミュージシャンにはオフシーズンなど皆無。365日出勤の仕事。家族と一緒にリラックスするため、週末に仕事を休むなんてこともできない。そんなこと関係ない、一年中見られる町のサーカスなんだから。

でも、当時の僕らにはそれがわからなかった。わかっていたのは、全ての活動、全てのライブをやりこなし、その結果、XTCは腕が磨かれ、優れたバンドになって行ったと言うこと。あの時代は、レコーディングが上手いバンドというのは真に労働していたバンド、つまり、ライブバンドだった。僕らはそのモデルに従った。このアルバムの曲の多くはレコーディングする前に観客の前でプレイした。その結果、ブラックシーはXTCというライブマシーンを表すのに最も適したアルバムになったのではないか。
(中略)
ドラムスアンドワイヤーズの時とおなじく、ブラックシーもタウンハウスでレコーディングされた。僕の24インチキックドラム付きのタマドラムは既にデカいサウンドだったが、あの素晴らしいストーン・ルームで叩くとそれに輪をかけてデカいサウンドになった。それにロートタム、エフェクト用にスナイパードラムシンセ、それら全部をヒューのずば抜けたエンジニアリングで合わせれば、スティーブ・リリーホワイトの”ワイド・スクリーム・プロダクション”を支える土台が出来上がり。

このアルバムのレコーディングでは、ドラムトラックを最初に録音することになっていた。その後に、各メンバーは自分の楽器でそのドラムトラックに合わせて演奏した。そのテイクを使えれば、言うことなしだった。もし、使えなければ、各々自分たちのパートを録音した。結局、あいつらに言うわけ”これ以上良いテイクは出来ないぞ!” そうなると、そのテイクを使う、あるいは次の日に再度トライするわけ。ドラムのトラックを録ると、いつもちょっとホッとしたものだった。プレッシャーが無くなったわけだから。

それでも、出来上がった作品を聴けば、頑張った甲斐はあった。ブラックシーには、好きになる理由が山ほどある。XTCのお気に入りの曲の数曲が収録されている。好きなトップ3は、ロケット・フロム・ア・ボトル、ノー・ランゲージ・イン・アワ・ラングス、バーニング・ウィズ・オプ・ティミズムズ・フレームス。リヴィング・スルー・アナザー・キューバも素晴らしい曲だが、ライブで演奏すると更に優れた曲となっていた。アルバムからのシングルを含むと、好きな曲は更に増える:ジェネラルズ・アンド・メジャーズ、サージェント・ロック、タワーズ・オブ・ロンドン。

僕の在籍中にXTCが作ったアルバムでもブラック・シーがベストではないかと皆は言う。多分、そうだろう。一つだけわかっているのは、このアルバムを作るのは最高に楽しかったと言う事。本当にクレージーだったし、必死に頑張ったけど、多くの楽しい思い出が出来た。それだけの価値はあった」
posted by Miko at 16:59| ニューヨーク ☁| XTC - Black Sea (1980) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月25日

歌詞和訳:Beating of Hearts 「戦闘タンクの轟音や憎しみの怒鳴り声に打ち勝つパワフルなサウンドとは?それは僕らの心臓の鼓動」「愛のリズムが闇から僕らを誘い踊らせる!そのリズムを刻むのは僕らの心臓の鼓動だ!」

あの音が何かわかるかい
毎朝君を起こすあの音
聞こえてくる 遥か遠い丘の斜面から
聞こえてくる 君の頭の中から

聞いたことあるだろう
聞いたことあるだろう あの世界最大級の響き
この世界だけでなく
思いつく限りの全ての世界における最大級の響きを

ハイウェイを走るタンクの轟音よりも高らかに
空を突き抜ける爆撃機のうなり音よりも高らかに
「憎しみ」の叫び声よりも高らかに響く!
「愛」のリズムが真っ暗闇から僕らを誘い出し踊らせる
そのリズムを刻んでいるのは心臓の鼓動

自分の中にこんなすごいパワーがあるのを知ってたかい
そのドラムは打ち続けるのを止めない
そのパワーを悪に利用してはいけないよ
善の旋律だけを奏でようよ

聞いたことがあるだろう
聞いたことがあるだろう あの世界最大級の響き
この世界だけでなく訪ねていける全ての世界における最大級の響きを

ハイウェイを走るタンクの轟音よりも高らかに
空を突き抜ける爆撃機のうなり音よりも高らかに
「憎しみ」の叫び声よりも高らかに響く!
「愛」のリズムが真っ暗闇から僕らを誘い出し踊らせる
そのリズムを刻んでいるのは心臓の鼓動

愛が欠如した心 それは歌詞のない歌
だれも耳を傾けない音楽
心は愛を与えるべきさ そうすれば
君は輝く 葉を濡らす雨のしずくのように 
君はきらめく

聞いたことがあるだろう
聞いたことがあるだろう あの世界最大級の響き
この世界だけでなく
思いつく限りの全ての世界における最大級の響きを

独裁者の思想よりも高らかに
戦う剣がカチカチ鳴る音よりも高らかに
ライフルに銃弾を装填する音よりも高らかに
将軍の怒鳴り声よりも高らかに響く!

ハイウェイを走るタンクの轟音よりも高らかに
空を突き抜ける爆撃機のうなり音よりも高らかに
「憎しみ」の叫び声よりも高らかに響く!
「愛」のリズムが真っ暗闇から僕らを誘い出し踊らせる!
そのリズムを刻んでいるのは心臓の鼓動なんだ!
posted by Miko at 22:34| ニューヨーク ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月16日

Hold Me My Daddy - XTC 歌詞和訳

Hold Me My Daddy



父さん 抱きしめてくれよ
こんなに自分が最低に思えた事はない
父さん 抱きしめてくれよ
こんなに大泣きしたい気持ちになった事はない
親子の戦争だなんて 何故こんなことしているんだよ?
確かに俺は機関銃のようにまくし立てたかも知れないが
喧嘩を仕掛けるつもりではなかった
もしこれが 世の父親と息子にとって避けることの出来ない弾丸であるならば
それじゃあ 父さん 抱きしめてくれよ
愛してるって言うの忘れたよ

父さん 抱きしめてくれよ
大の大人がこんな風に喧嘩するのは情けないよ
父さん 抱きしめてくれよ
子犬と年寄りの犬の仲は今日は最悪
内戦ってこと?何故こんなことしているんだろう?
この平らな地球に誰一人として
こんな戦いに勝ちたいと思っている奴なんていないぜ
もしこれが 世の父親と息子が避けて通れない熱く焼けた石炭の道ならば
それじゃあ 父さん 抱きしめてくれよ
愛してるって言うの忘れたよ

同意してくれれば 仲直りだって出来るさ
うんざりだよ こんなつまらない口げんか
時と場所が変われば
俺たちの歴史も違っていたさ
きっと父さんと俺は大の親友になれたはず
単なる血のつながった同士ではなく
これは ちょうどぴったりの言葉さ
言いにくいけれど、本当なんだ
父さん 抱きしめてくれよ
愛してるって言うの忘れたよ
(息子を抱きしめてやりなよ
しっかりと
赤ちゃんだったころのように)

ここでは、父親との確執について歌っているが、アンディによると自分自身の経験に基づくものではないそう。大の男が父親に対して照れを拭い「ハグしてくれ」と赤裸々に歌うロックの歌は今まで皆無に近く、彼としてはソングライターとしてこの歌でそのタブーを打ち破りたかったそう。通常このような重いテーマは聞くのがしんどいが、そこはさすがアンディ、歌のエンディングを絶妙なタイミングで明るく軽いノリの音を入れることで楽しげに乗り切っている。
posted by Miko at 10:22| ニューヨーク ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする